さわやかな風が吹き渡る秋のレジャーといえば、ハイキングが大人気。秋の山野草を見つけながら、自然の中を歩けば心身もリフレッシュできること請け合いです。とはいえ、体力不足では長時間のハイキングもままなりません。そこで、摂取したいのがクエン酸。クエン酸といえば、梅干しに含まれていることで有名ですが、その働きはあまりよく知られていません。
クエン酸とは糖の代謝を促し、乳酸という物質をエネルギーに変える働きがあります。乳酸は活動に必要なエネルギーの素となるブドウ糖が燃焼して生まれるのですが、本来なら体内で無毒の炭酸ガスと水に分解され、体外に排出されます。ところが、激しい運動や同じ姿勢を長く続けたり、年齢による代謝の衰えなどによって、乳酸が分解されず体内に蓄積されてしまうことも。これが肩こりや腰痛の原因となります。そんな時、乳酸を分解するクエン酸を補給すると、体内の代謝がスムーズになり、疲労回復にもひと役。昔から民間療法に幅広く利用されている梅干しには、それなりの理由があったのですね。
ただし、梅干しは塩分が多く含まれていますので、過剰な塩分摂取が気になる人には市販されているクエン酸のサプリやドリンクなどをおすすめします。
(文/戸井美也子) |